Starting Over

 こちらの分室が開店休業状態になっていましたので、これを文献・判例等の備忘録として活用したいと思います。
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安永正昭「インターネット上での名誉・プライバシー侵害からの法的保護の現状」

【著 者】 安永正昭・神戸大学教授
【掲載誌】 民商法雑誌
【掲載号】 133巻第4・5号
【掲載頁】 583頁〜613頁
【条 文】 プロバイダ責任制限法第3条第1項、プロバイダ責任制限法第4条第1項

【鍵 語】 匿名、電子掲示板、2ちゃんねる名誉毀損
【概 要】 インターネット上の名誉毀損等に関する、
       被害者の個性特定問題(ハンドル名の者が中傷等を受けた場合)
       対抗言論の法理
       プロバイダ等に対する損害賠償請求
       侵害情報の送信差止請求
       発信者情報の開示請求
      について論じたもの

財団法人ソフトウェア情報センター「ソフトウェア開発・販売と著作権の間接侵害規定に関する調査研究」

【出版社】 財団法人ソフトウェア情報センター
【鍵 語】 ソフトウェア、間接侵害、カラオケ法理
【収録文】

【備考】 経済産業省委託調査事業平成17年度我が国のIT利活用に関する調査研究の一環

斉藤浩貴「通信を利用した放送と著作権法上の課題」

【著 者】 斉藤浩貴・弁護士
【掲載誌】 NBL
【掲載号】 833号(2006年5月15日号)
【掲載頁】 27頁〜34頁
【条 文】 著作権法第2条第1項第9号の2、著作権法第2条第1項第9号の4、電気通信役務放送利用法第2条第1項
【鍵 語】 IPマルチキャスト放送、インターネット放送、有線放送、自動公衆送信
【概 要】 現行法上IPマルチキャスト放送が著作権法上の「有線放送」に該当するか否かを論じた上で、法改正によりIPマルチキャスト放送を有線放送と同一に扱うこととすることの妥当性について論じたもの。ただし、斉藤弁護士は、IPマルチキャスト放送と一般のインターネット放送とを区別しなければならないことをさかんに強調している。

中山信弘編「平成18年度版 電子商取引に関する準則とその解説」

【編 者】 中山信弘東京大学法学部教授
【出版社】 株式会社商事法務
【種 別】 別冊NBL(No.108)
【鍵 語】 電子商取引、準則
【論 題】

  • オンライン取引
    1. 契約の成立時期
    2. ウェブサイトの利用規約の有効性
    3. なりすましによる意思表示のなりすまされた本人への効果帰属
    4. なりすましを生じた場合の認証機関の責任
    5. 未成年者による意思表示
    6. 管轄合意条項の有効性
    7. 仲裁合意条項の有効性
    8. 電子商店街サイバーモール)運営者の責任
    9. インターネットオークション
    10. インターネット上で行われる懸賞企画の取り扱い
    11. 消費者の操作ミスによる錯誤
    12. インターネット通販における分かりやすい申込画面の設定義務
    13. ウェブ上の広告表示の適正化
  • 情報財取引
    1. 契約の成立とユーザーの返品の可否
    2. 重要事項不提供の効果
    3. 契約中の不当条項
    4. ソフトウェアの使用許諾が及ぶ人的範囲
    5. 契約終了時におけるユーザーが負う義務の内容
    6. 契約終了の担保措置の効力
    7. ベンダーが負うプログラムの担保責任
    8. ユーザーの知的財産譲受人への対抗
    9. PtoPファイル交換ソフトの利用及びP2Pファイル交換サービスの提供
    10. ドメイン名の不正取得等
    11. インターネット上への商品情報の掲示と商標権侵害
    12. ID・パスワード等のインターネット上での提供
    13. データベースから取り出された情報・データの扱い
    14. インターネットサイトの情報の利用
    15. 他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題点
    16. eラーニングにおける法的責任

【概 要】 経済産業省産業構造審議会情報経済分科会ルール整備小委員会で取り纏められた「電子商取引に関する準則」を一冊にまとめたもの

平野晋「Barrett v. Rosenthal」

【副 題】 インターネット法判例紹介(95)

   〜CDA§230は、distributorとしての仲介者責任を免除していないと解釈した事例〜

【著 者】 平野晋・中央大学総合政策学部教授、NY州弁護士

【掲載誌】 国際商事法務

【掲載号】 2006年4月号

【掲載頁】 542頁〜543頁

【事件名】 Barrett v. Rosenthal、9Cal Rptr 3d 142 (2004)

【条 文】 CDA§230, プロバイダ責任制限法第3条第1項

【鍵 語】 Communications Decency Act, distributor(secondary publisher), よきサマリア人条項

【概 要】 Yは、Aから電子メールにて受信したXの名誉を毀損するメッセージを電子掲示板に書き込んだ。XはYに対しその内容は名誉毀損に当たるとして撤回を求めたが、Yはこれに応じず、却って同様のメッセージを掲示板に書き込み続けた。そこで、XはYに対し、名誉毀損に基づく損害賠償請求を行った。
 原審は、CDA§230を適用してYを免責したが、カルフォルニア州控訴裁判所は、このような場合には、「その頒布する内容の名誉毀損的な性格を知りまたは知る理由があった場合」にのみ責任を負う「distributor」としての責任を負う余地が残っているとして、原判決を破棄差し戻した。
 なお、州最高裁の判決はこちら↓
 http://www.courtinfo.ca.gov/opinions/revpub/A096451M.PDF

林幹人「精神的ストレスと傷害罪」

【著 者】 林幹人・上智大学教授
【掲載誌】 判例時報
【掲載号】 1919号
【掲載頁】 3頁〜7頁
【条 文】 刑法第204条
【鍵 語】 ノイローゼ、PTSD、嫌がらせ
【概 要】 被害者に精神的ストレスを与えることによって精神に関連する障害を生ぜしめたことについて傷害罪が成立するのは、如何なる方法によって、如何なる種類の障害が生じた場合なのかについて論じたもの
【裁判例】 最高裁平成17年3月29日【騒音おばさん事件】
      東京地判昭和54年8月10日判時943号122頁
      名古屋地判平成6年1月18日判タ858号272頁
      富山地判平成13年4月19日判タ1081号291頁等